あなたに死んでほしくないけど、やっぱり死んでほしくない
まあまあね、当たり前のことなんですが、人は必ず死ぬのです。必ず死ぬので悲しかったり、辛かったり、大事な人がもう一言も言葉を発さなくなってしまったりすることに、「ああもっと話しておけば」なんて後悔したりするんでしょう。
ある人は言いました。コンテンポラリーという単語には同時代という意味があって、同じ時間に生まれただけでも幸せじゃないですかなんて。でも私はこんな短い間しか時を共有できないのなら会うことができないほうがよかったんじゃないかなんて思ってしまいました。
それでも幸せなのは幸せですが、なんでみじかいの、もっともっと、もっとそのままで私は居たい。
無理なのはわかっている。無理なのは。
無理なのはわかっている。
受け入れたくないというそういう話なのだ。あなたがもしかしたらあたしが前に進む姿を見ずに死んでしまうかもしれないこと。私は歩き出せなくなってしまうかもしれない。死ぬことを見たくない。死なないでほしい。死んでほしくない。そばにいたい。死なないで、しなないで、しなないで、しなないでいてもっと私に言葉をかけて、私の言葉を聞いてください。こちらを向いて、やさしい目で見降ろして。
受け止めきれないよ。あたし、あたしはだめだ。ただでさえ短い時間なのに、もっと短くなってしまうなんてやめて。
やめてって言ってもどうにもならないのは知っているよ。でもだめだ。